三十六歌仙

三十六歌仙 (さんじゅうろっかせん)

三十六歌仙について


 「三十六歌仙(さんじゅうろっかせん)」は、平安時代中期の公卿・藤原公任(ふじわらのきんとう・966~1041年)が著した「三十六人撰(さんじゅうろくにんせん)」に紹介されている、優れた三十六人の和歌の名人を指しています。

 藤原公任自身も優れた歌人で、百人一首の中でも歌番号55「大納言公任(だいなごんきんとう)」として紹介されています。
 関白太政大臣・藤原頼忠の長男で、和歌のほか、漢詩や管弦などにも優れていました。

 さて、三十六歌仙の元になった「三十六人撰」ですが、これは、同じ公任が著した「三十人撰」を改めて編集しなおしたものです。
 この「三十人撰」は公任が既に著していた「前十五番歌合」を発展させたもので、これを具平親王に贈りましたが、具平親王はこれに手を加えられ、公任に贈り返したと言われています。
 そして、公任は再度これを増補して「三十六人撰」を完成したと伝えられています。

 以下にそこで紹介されている三十六人を紹介しておきますが、百人一首の中にも紹介されている歌人も多く、いずれも素晴らしい和歌を残しています。

三十六歌仙
柿本人麻呂 (歌番号3)
山部赤人 (歌番号4)
大伴家持 (歌番号6)
猿丸大夫 (歌番号5)
僧正遍昭 (歌番号12)
在原業平 (歌番号17)

大中臣頼基
坂上是則 (歌番号31)
源重之 (歌番号48)
藤原朝忠 (歌番号44)
藤原敦忠
藤原元真
小野小町 (歌番号9)
藤原兼輔
紀貫之 (歌番号35)
凡河内躬恒 (歌番号29)
紀友則 (歌番号33)
壬生忠岑 (歌番号30)

源信明
斎宮女御
藤原清正
藤原高光
小大君
中務
伊勢 (歌番号19)
藤原興風 (歌番号34)
藤原敏行 (歌番号18)
源公忠
源宗于 (歌番号28)
素性法師 (歌番号21)

藤原仲文
清原元輔 (歌番号42)
大中臣能宣 (歌番号49)
源順
壬生忠見 (歌番号41)
平兼盛 (歌番号40)